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SNSで外国人に人気に!ラビットアイランド・大久野島

2017年5月29日

みなさま、広島にある大久野島という場所をご存知でしょうか。ここ数年、日本人だけでなく、外国人観光客が急増しています。私もつい先日、アメリカ人の友人から、旅行で行ったよと教えてもらって知りました。詳しく聞いてみると、実は彼女はソーシャルメディア(SNS)の投稿を見て大久野島のことを知り、興味を持ったとか。

今回のソリッドインテリジェンスのブログでは、外国人にも人気の大久野島について、ソーシャルリスニングを使って調査した結果をレポートします。

大久野島とは、どんなところ?

近年、日本でもメディアに取り上げられ、少しずつ知名度を上げている大久野島。いったいどこにあるのでしょうか。

場所は広島県竹原市、瀬戸内海の中心に浮かんでいます。アクセスはJR山陽新幹線三原駅よりJR呉線で約20分の忠海駅下車。駅徒歩約5分の忠海港よりフェリーで約12分で着きます。

周囲4.3kmと小さな島ですが、第二次世界大戦中、秘密裡に毒ガスが製造されていたという過去もあり、当時は地図にも載っておらず、「毒ガスの島」「地図から消された島」とも呼ばれることも。そんな歴史をある大久野島も、今では「うさぎ島」という愛称で知られるようになっています。

現在、島には700羽以上のうさぎが生息していると言われ、国内外のうさぎ好きの人が、うさぎを見るためにわざわざ訪れる、人気の観光地になっています。なぜこんなにうさぎがいるのか。諸説ありますが、1971年に地元の小学校が、飼っていた8羽のうさぎを島で放して野生化し繁殖したというのが一番有力な説です。こんな大久野島が、外国人に知られるようになり、観光客が増えたのはなぜでしょうか。

いつ頃から人気に? 外国人に認知されたのは?

大久野島がうさぎ島として知られるようになったのは2011年頃。卯年にちなんで大久野島が日本のメディアに取り上げられたことと、旅行会社がうさぎ島を旅行商品として企画し国内外に売り始めたのがきっかけでした。外国人旅行客が増え始めたのは2014年。

竹原市の調査によると、2013年に総観光客数のわずか0.1%の378人だった外国人観光客の数は、2014年に一気に約15倍の5,564人に増え、総観光客数の約3%を占めるまでなりました。2015年には更に3倍以上の17,215人を記録し、国別でもアメリカ、台湾、韓国、中国、ドイツなど多くの国から観光客が訪れています。


ー竹原市観光客統計調査よりー

2014年に一体なにが起こったのか。その要因をソーシャルメディア上の投稿から探ってみたいと思います。

ソーシャルメディア上での大久野島に関する投稿を調査しました

2014年から急に外国人観光客が増えた大久野島。例えば、2013年に31人だったアメリカ人観光客は2014年には805人と25倍にも増えています。

この大久野島についてなにが起きたのかを知るために、2013年の7月から2014年6月までの一年間のソーシャルメディア上での投稿数を調べました。対象としたソーシャルメディアは、Facebook, TwitterなどのSNSやブログ、フォーラム等のメディアです。

上記は、英語で”okunoshima”, “rabbit island”のキーワードを両方とも含むソーシャルメディア上での投稿数を調べ、その結果を時系列のグラフにしたものです。2014年1月までは投稿数がほぼゼロに近く、全く話題になっていないことがわかります。それが急に20114年2月18日に85件に増え、翌日2月19日には430件、20日も415件とかなり話題になっているのがわかります。

そこを調査すると2月18日にLaughing Squidというサイトで投稿された“A Herd of Wild Rabbits Chase Down a Woman Giving Out Treat During Her Visit To Rabbit Island in Japan(日本のうさぎ島に行ってうさぎに餌をあげる女性を追いかけるうさぎの大群)”という記事が話題となり、Facebookで拡散されていたことがわかりました。

そこには30秒くらいのYoutubeの動画が貼られ、大久野島で餌をもってうさぎに追いかけられる女性の姿とうさぎの大群を見ることができ、動画は現在までに250万回以上再生されています。記事は下記リンクから確認できます。

A Herd of Wild Rabbits Chase Down a Woman Giving Out Treats During a Visit To Japan’s ‘Rabbit Island’

そして、このFacebookの投稿にコメントや記事を拡散している人々に多かったのがアメリカ人。2月21日にも218件のソーシャルメディアでの投稿数があり3日間で「大久野島」「うさぎ島」というキーワードが一気に広まり、認知度が上がったのがわかります。コメントにも「かわいい!」「行ってみたい!」などのポジティブな投稿が多く、2014年から大久野島へアメリカ人旅行客が増えたのもうなずけます。

その他の国も調査をすればソーシャルメディアでどのように話題になったのかや反応、人々の声などを調査・分析することもでき、今後、ソーシャルメディアを利用して観光プロモーションに役立てていくこともできます。2014年には上位4カ国以内に入っていなかった中国人観光客が2015年になぜ急に3000人以上も来るようになったのかも気になりますね。

竹原市も、外国人観光客が増えた要因をソーシャルメディアで大久野島が「ラビットアイランド」として話題となり、メディア等に多数取り上げられたことにあるとしています。まさに、この大久野島はソーシャルメディアでブレイクした地方の観光地の成功例と言えるでしょう。

ソーシャルメディアを活用した地方創生の可能性

大久野島のようにソーシャルメディアがきっかけとなり観光客が急増した事例は、訪日外国人観光客を増やしたいと考えている地方自治体や観光地にとても参考になるのではないでしょうか。

竹原市も、古い民家が残る街並み保存地区等、他の地域への観光客の誘致は依然として課題と考えており、現在では、英語版や中国語版の観光情報のウェブサイトを立ち上げているだけでなく、FacebookやInstagram等のSNSの運用や日・英の字幕付きの観光地を紹介する動画のYoutubeでの公開など、ソーシャルメディアを活用したプロモーションを積極的に展開しています。特に観光や旅行という領域ではソーシャルメディアの口コミを参考に目的地を決める方も多く、ソーシャルメディアの活用は重要な検討課題であることは間違いありません。

ソリッドインテリジェンスはソーシャルメディア上の外国人の口コミ等の調査・分析だけでなく、ソーシャルメディアを活用したプロモーション等について戦略立案からお手伝いしております。まずはお気軽にご連絡・ご相談ください。

記事:Miyako

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