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海外ソーシャルメディアの調査・分析をもとに、お役立ち情報や、旬な情報をお届け!

ソーシャルメディアを理解し、世界にアプローチを!

2018年2月1日

はじめまして、ソリッドインテリジェンスの金子です。

ソリッドインテリジェンスでは、ソーシャル・ビッグデータと呼ばれる世界中のソーシャルメディアに広がる口コミなどの投稿情報をもとにして、訪日外国人観光客の調査や海外市場の分析、海外進出に向けたコンサルティングなどのサービスを提供しています。

今回は、農業に関わる方々に向けて、「そもそもソーシャルメディアって何?」「どんなソーシャルメディアが使われているの?」「ソーシャルメディアの分析って何ができるの?」ということをお伝えてしていきたいと思います。

目次
  • ソーシャルメディアとは何か?
  • 世界で使われている主なソーシャルメディア
  • 「ソーシャルリスニング」とは?
  • まとめ

ソーシャルメディアとは何か?

Facebook、Twitter、LINEなどのサービスを日本でも多くの人が利用するようになり、「ソーシャルメディア」や「SNS」という言葉は一般的になりました。ここでは、このソーシャルメディアとはそもそも何なのか、SNSとはどう違うのかということをあらためて見ていきたいと思います。

「ソーシャルメディア」は "ソーシャル(社交性)" かつ、双方向で情報のやりとりが可能なインターネット上のサービスやウェブサイトの総称のことです。不特定多数の人に同じ情報を一方通行に伝える「マスメディア」(テレビ、ラジオ、雑誌や新聞など)とは対極にあります。ソーシャルメディアは、個人が自由に情報を発信すると同時に、情報の発信者は他人の情報の受信者にもなることが可能で、ユーザーが主体となってコンテンツを形成しているのが特徴です。具体例としては、電子掲示板やブログ、写真や動画の共有サイトなどがあげられます。

その「ソーシャルメディア」の中にあるカテゴリーの1つが「SNS」です。「SNS」とはソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略で、友人や家族、同じ趣味を持つ人など、人と人のつながりをメインにコミュニテイーを形成し、つながった人々と情報を共有したりコミュニケーションを取ることを重点においているサイトやサービスのことを指します。Facebook、Twitter、LINEなどはこのSNSに含まれます。最近では、電子掲示板やブログ、写真や動画の共有サイトなども機能追加やサービスの複雑化によってSNS化しているものが増えてきています。このブログでは、これら全てを含めた総称として「ソーシャルメディア」という言葉を使っていきます。

それでは、世界では主にどのようなソーシャルメディアが使われているか見てみましょう。

世界で使われている主なソーシャルメディア

ソーシャルメディアやコンテンツマーケティングに関する情報サイト「Dream Grow」によると(表1)、2017年9月現在、世界でもっとも使われているソーシャルメディアはFacebookで、世界での利用者数が20億人を超えています。また、動画配信サイトのYouTubeは15億人、写真共有サイトであるInstagramは7億人、つぶやきを投稿するTwitterは3億人を超えています。世界で使われているトップのソーシャルメディアは日本にもなじみのあるものが多く、もともとアメリカから発展した背景もあり、アメリカ発のソーシャルメディアが世界に普及しています。

一方、ある限定された地域だけで人気のソーシャルメディアもあります。例えば、日本で高い人気を誇るLINEはアプリの利用者が世界で月間2億人を超え、日本以外にも、台湾、タイなどのアジア地域に普及しつつあります。LINE以外にも一部の地域や国で使われ、各国に特化したソーシャルメディアは世界中に存在しています。

表2は、アジア圏の各国でよく利用されているソーシャルメディアの一例です。インターネットの検閲が厳しく、国外のソーシャルメディアが使えない中国では、Weibo(ウェイボー)と呼ばれる中国版TwitterのようなサービスやWeChat(ウェイシン)というLINEに似た無料メッセンジャーアプリが人気で広く利用されています。同じく中華圏の台湾ではFacebookが大人気であることに加え、Pixnet(ピックスネット)というブログサービスが人気で、台湾人の約3人に1人がこのPixnetを見ていると言われています。また、韓国では、検索サイト大手のNAVER(ネイバー)が運営するSNS「NAVER cafe(ネイバーカフェ)」が人気です。そしてタイでは、電子掲示板の Pantip(パンティップ)が絶大な人気を誇っており、タイ人の情報収集や話題作りに活用されています。ソーシャルメディアを活用してマーケティングや情報収集・情報発信を行うには、それぞれの国で使われているソーシャルメディアの違いを深く理解する必要があると言えるでしょう。

「ソーシャルリスニング」とは?

世界に普及するソーシャルメディアですが、情報発信やコミュニケーションのツールとしての活用以外に、「ソーシャルリスニング」という活用方法にも注目が集まっています。

ソーシャルメディア上には、何十億人という人々の発信やコミュニケーションが膨大なデータとして蓄積されています。これは、一般に「ビッグデータ」と呼ばれるものの一つです。その中には、消費者や生活者の率直な意見・感想など、人々の本音が数多く眠っており、「宝の山」と言われることもあります。ソーシャルリスニングは、こうした「宝の山」から、顧客が持つ商品・サービスのイメージや、消費者の隠れたインサイトなど、価値ある情報を発見するための調査・分析手法です。膨大なデータをもとに調査・分析を行うことで、自社製品の改善点の掘り出し、従業員の投稿によるリスクの監視、製品の需要予測など、これからのマーケティングやプロモーション施策の改善などに活用している企業も増えてきています。

近年では、農業の分野でもこのソーシャルリスニングが取り入れられています。例えば京都府では、ソーシャルメディアを活用したコメの消費嗜好の分析を行い、需要創造と販路開拓に活用しています。また情報通信研究機構(NICT)では、高度営農支援プラットフォームの構築のため、ソーシャル・ビッグデータを活用した農業支援技術の確立を目指す研究などが進められています。

農林水産省の戦略事業の中でも、海外における日本の食品需要の把握を目的としてソーシャルリスニングが東南アジアの市場調査に活用されるなど、海外における現地需要を把握する手段としても注目されています。

このように、今ではあらゆる業種で無視できない存在となりつつあるソーシャルメディアは、農業分野においても、情報発信という役割にとどまらず、「ソーシャルリスニング」というビッグデータを活用した調査・分析の取り組みとしても重要視されるようになってきているのです。

まとめ

ソーシャルメディアは、その使い方を工夫することで様々なビジネスに活用することができます。ソーシャルメディアを利用したコミュニケーションは今も世界規模で拡大し続け、生産者と消費者を繋げる重要なツールとなりつつあります。ソーシャルメディアに眠る消費者や世間の声に耳を傾けることにより、価値ある情報を発見し、今後のビジネスの発展に活かすことができるでしょう。

今回は、世界のソーシャルメディア事情やソーシャルリスニングについてご紹介してきました。これをきっかけに、今後世界を視野に入れ、日本の農業の発展や海外展開などに、ぜひソーシャルメディアの活用を検討してみてはいかがでしょうか。